病院の紹介
Introducing the hospital高齢者を支える取り組み[ Initiatives ]
淡路島を元気にする!-目指すは健康長寿の島づくり
淡路医療センターによる“地域包括ケアシステムを支える取り組み”

淡路島は、瀬戸内海の東の端に位置する、人口13万人弱の小さな島です。高齢者人口比率は37.5%(令和2年2月現在)と高く、日本の20年先を行く、高齢化先進地域です。兵庫県立淡路医療センター(以下、当センター)は、淡路島で唯一総合機能を有する公立病院で、急性期医療・高度専門医療を一手に引き受けていますが、一方で、予防医学や地域包括ケアシステム推進の支援にも力を入れています。
このページでは、この3~4年、我々が行ってきた高齢者を支える取組を報告します。我々の取組に興味がある方は、どしどしご連絡ください。こんな淡路島で我々と一緒に働きたい方ももちろん大歓迎です。職種は問いません。
淡路島の地理的特徴
- 四方を海に囲まれた半閉鎖地域
- 離島でありながら神戸や徳島に近接しているため適当な人口と医療需要がある。

淡路島の医療体制
- 当センターが唯一の公立病院(DPC特定病院群)で、高度急性期・急性期医療で大きな役割を担っている。
- 当センターと圏域内10病院の役割分担が明確

淡路島の特徴(まとめ)
地理・人口
- 四方を海に囲まれた半閉鎖地域
- 神戸大阪、徳島に近接し程々の人が生活する
- 高齢化・人口減少・働き手不足
医療
- 淡路医療センターは、
・唯一の公立病院
・唯一総合機能を有する病院で、救急・専門医療で大きな役割を担う(DPC特定病院群) - 当センターと圏域内10病院の役割分担が明確
四方を海に囲まれた半閉鎖地域という環境は、医学研究には最適
淡路島を医療で元気にしたい!~淡路島を医療で元気にする会~
- 元気がなくなっていく淡路島を目の当たりにして、淡路島をもう一度甦らせたいとの考えで立ち上げた“淡路島を医療で元気にする会”(H29年11月発足)
- 3市行政も加わったオール淡路島の取組で、淡路島を元気に。
- 淡路島全体で“骨粗鬆症対策”を行うことを決定。

淡路島を医療で元気にする会
目的
- 人口減少・高齢化で元気のなくなっている淡路島を、医療の面から元気にする。
- 医療で元気にできれば、流入人口の増加も期待できる。
- 地域包括ケアシステムの実施主体は市。
淡路医療センターもシステムを支援。
そのためには、市との連携・協力が必要。
参加者
3市行政・医師会・歯科医師会
健康福祉事務所・淡路医療センター
今までの取り組み
“骨粗鬆症実務者会議”を立ち上げ、骨粗鬆症対策を開始。
淡路島に多い大腿骨頸部骨折を減らしたい!~骨折予防の骨粗鬆症対策~
- 淡路島に多い高齢者の脆弱性骨折。骨折を減らしたいとの思いから生まれた“骨粗鬆症対策実務者会議”で、骨粗鬆症対策をスタート。
- 骨粗鬆症検診の対象年齢引き下げを行うなど、3市行政も積極的に参加。
- 骨粗鬆症リエゾンサービスの普及によって、介護が必要な高齢者減少を目指す。
骨折を減らすための骨粗鬆症への取り組み
- ①骨粗鬆症対策・連携実務者会議
- ②検診の拡大
- ③1次・2次骨折予防の推進
- ④骨粗鬆症マネージャー育成
- ⑤骨粗鬆症マネージャーの連携による骨粗鬆症リエゾンサービスの推進
- ⑥医科歯科連携の推進
〈骨粗鬆症対策・連携実務者会議〉
メンバー:3市、3医師会、3歯科医師会、各病院、健福
2018年8月22日発足、年3回開催
現状・取組実績の報告、その課題を協議
〈淡路島骨粗鬆症マネージャーの会〉
2019年6月20日発足、現在まで2回開催


心不全パンデミック~再発を抑えるために有効な“心不全チーム”
そして、淡路島だからできる高齢者の心不全研究~
- 淡路医療センターに入院した心不全患者数はこの10年で倍増。さらに、心不全患者数は2035年にピークを迎えるまで増加が続く。
- 病棟で威力を発揮する“心不全チーム”。その活躍で心不全の再発を41%抑制。一方、外来には無症状の心不全患者を見つけ早期治療へとつなぐ心不全専門外来を設置。
- 四方を海に囲まれた半閉鎖地域という淡路島の特徴を生かした市中病院での心不全研究(KUNIUMI trial Ⅲ)。ここで得た情報を日本の心不全パンデミックに活かす。
心不全入院患者数の推移(淡路医療センター)

急性心不全横断研究 (KUNIUMI Registry Ⅰ)
淡路島における心不全患者数の将来推計

心不全チームの立ち上げと早期再入院予防プロジェクト
心不全チームの立ち上げ(H30.6月末~活動)
・早期再入院予防プロジェクト
3か月以内の再入院率

早期再入院予防プロジェクト
- 週一回心不全チームカンファレンス
- なぜ心不全を起こす、悪くなったのか検討
- 家に帰るにあたり何が足りていないのか共有

心不全横断研究(KUNIUMI trial Ⅰ)
淡路医療センターを含む淡路島内の一般病床を有する全病院に、2015年1月から3年間に入院した心不全患者1093例を対象に、年齢・性別調節を行い、 日本の現在・未来の心不全患者数を推計する日本初の研究。
KUNIUMI trial Ⅲ
~Registry of Chronic Heart Failure in Awaji Island~
目的
②心不全の周知・広報。
デザイン
前向き観察研究
単施設
試験期間
2019年4月~ エントリー(予定)
1年ごとに永続的に追跡
KUNIUMI registry
研究項目
- ①高齢社会における心不全症例の特徴と予後を明らかにする
- ②無症候から症候性心不全への進行過程を観察
- ③心不全の進行、QOLに与える影響の調査
- ④高齢心不全患者を取り巻く生活環境と予後の関連を検討
- ⑤心不全患者における心機能・併存疾患の経時的変化を調査
心不全による再入院を抑えるための“診療応援”と“退院前カンファレンス”“退院前後訪問”
- 転院した心不全患者の再発を抑える目的で始めた、循環器内科専門医による連携病院への診療応援。
- 心不全患者を在宅へとつなぐために重要な“退院前カンファレンス”“退院前後訪問”。
- 心不全チームとのコラボで、淡路島の心不全再発を抑える。
生涯現役!あわじ健康長寿の島づくり事業
- 淡路県民局が行う「生涯現役!あわじ健康長寿の島づくり事業」。「骨折と骨粗鬆症」「心不全」「口腔ケアと誤嚥性肺炎」を中心に健康寿命の延伸対策を行い、高齢者就労・高齢者に優しい淡路島農業の推進もあわせ、健康長寿の島づくりを目指す。
事業の趣旨
淡路島の人口はピーク時に比べて4割以上減少して13万人を切り、また、65歳以上高齢化率が37.0%と県下で最も高齢化が進んでいる。一方で、65歳以上就業率が31.2%と県下で一番高く、健康な高齢者が元気に活躍している地域でもある。このため、高齢者がいきいきと安心して暮らせる「健康長寿の島」の実現を目指し、“栄養”“運動”“社会参加”の3本柱を中心に高齢者の健康状態や生活習慣について様々な調査を活用して科学的に分析し、県民局だけでなく県立淡路医療センター、島内3市、医師会、歯科医師会、いずみ会など関係機関・団体が連携して、淡路島の特性を踏まえ適切な健康寿命の延伸に取り組むとともに、あわじ環境未来島構想に掲げる「暮らしの持続」の具現化を図り、高齢者の健康の向上を軸として、積極的な社会参加、就労の促進などを総合的に進める。
事業内容
(1)「あわじ健康長寿の島づくりプロジェクト会議」の開始
(2)健康長寿の島づくりに向けた調査・分析の実施
(3)住民の意識啓発や関係者の認識を深める講演会などの開催
(4)高齢者就労対策事業の実施
(5)高齢者に優しい淡路島農業の展開
圏域の限られた医療資源の有効活用:病院間での活発な人事交流
- 人口減少と高齢化。当然、働き手は少なくなり、医療者の確保もたいへんに。
- 限りある医療資源を有効に活用するのに有効な病院間の人事交流。
- 循環器内科医による診療応援。リハビリが充実する地域の病院から当センターへのリハビリスタッフの派遣。積極的な人事交流で、地域の医療を活性化する。
循環器内科医派遣先病院(当センター→圏域病院)

リハビリスタッフ派遣元病院(圏域病院→当センター)
